戦力的に小粒なサウジ

戦力的に小粒なのは否めず、格上ぞろいの1次リーグは苦しい戦いとなりそうだ。33歳のファラジや31歳のドサリら前回ロシア大会を経験したベテランも多く、成熟する連係面を強みに戦って勝機を見いだしたい。

指揮するのは2018年大会でモロッコを率いたフランス出身のルナール監督。アジア予選は球を保持して安定した強さを見せたが、得点力が課題だった。期待は伸び盛りの22歳のFW（フォワード）ブリカン。1位通過した最終予選B組で、ホームでの日本戦で決勝点を挙げたように大舞台でも勝負強さを発揮できるか。

守備陣は昨夏の東京五輪代表で25歳のセンターバック、アムリらの成長が進む。2022年9月の国際親善試合ではワールドカップ出場国のエクアドル、米国と0―0で引き分けた。

2大会連続6度目の出場。初出場だった1994年大会以来のベスト16入りのためには、優勝候補のアルゼンチンとぶつかる初戦をいかに乗り切るかがポイント。気候慣れする中東開催の地の利も生かしたい。

2022年10月17日紙面配信

W杯最終予選の日本―サウジアラビアの前半、競り合う両チーム選手＝2022年2月1日、埼玉スタジアム