メキシコは攻撃に不安も

17度目の出場は、ブラジルやドイツなどに次いで5番目に多い。ワールドカップの常連国は7大会連続で1次リーグを突破しており、安定感十分。過去最高のベスト8に並ぶ好成績が目標となる。

鍵を握るのは、2位で突破した北中米カリブ海予選で14試合17ゴールと迫力を欠いた攻撃陣。「チチャリート」の愛称で活躍したエルナンデスらに代わる人材に乏しく、世代交代は大きくは進まなかった。2018年大会のドイツ戦で決勝点を挙げたロサノや、負傷から復調気配のヒメネスらに期待がかかる。

一方、守備陣は安定した試合運びに定評がある。37歳のGK(ゴールキーパー)オチョアは衰え知らずで、身長190センチを超えるDF(ディフェンダー)モンテスは空中戦に強い。守備的MF(ミッドフィールダー)のアルバレスはキープ力に優れる。

率いるのは、過去にパラグアイ代表やバルセロナ(スペイン)を指揮するなど経験豊富なマルティノ監督。実力が拮抗(きっこう)するポーランドとの初戦が最重要で、持ち前の試合巧者ぶりを発揮したいところだ。

2022年10月16日紙面配信

国際親善試合の日本―メキシコの後半、競り合う両チーム選手=2020年11月17日、グラーツ(ロイター=共同)