クロアチアは屈指の中盤

前回のワールドカップ(W杯)は準優勝の快挙を達成し、当時を知るベテランも健在だ。完成度の高い中盤トリオを中心に攻撃を組み立てる。絶対的なストライカーの不在が不安材料となる。

逆三角形の中盤はモドリッチとコバチッチ、ブロゾビッチで構成する。4年前に大会最優秀選手に輝いたモドリッチは、37歳となった今も技術は一級品。大黒柱の横に並ぶコバチッチは推進力のあるドリブルが光り、ブロゾビッチは豊富な運動量でピッチを駆け回る。

懸念されるセンターFW(フォワード)は、長身のブディミルや得点感覚に優れたクラマリッチらを相手によって使い分ける形か。左ウイングを務める33歳のペリシッチは左右両足で精度の高いキックを操り、得点に絡む。

守備は自陣に引き、中央を固める。成長著しい20歳のセンターバック、グバルディオルは守備範囲が広い。6月の欧州ネーションズリーグで前回W杯王者のフランスに無失点勝利を収めるなど1勝1分け。選手層は厚くないが、再び旋風を巻き起こせるか。

2022年10月23日紙面配信

欧州選手権のスコットランド戦で、モドリッチ(中央)の勝ち越しゴールを喜ぶクロアチアの選手たち=2021年6月22日、グラスゴー(AP=共同)