集合住宅に併設の幼稚園で働くビクトル・クルシェルニツキーさん(62)は爆撃当時の様子を語った。2022年3月2日早朝のウクライナのキーウ近郊イルピン。子どもを含む住民15人が地下にある教室に避難した。大きな衝撃音で目覚めた。直撃は免れたが、灰にまみれた子どもが耳をふさいで悲鳴を上げていた。「彼らのすてきな場所」は一瞬で戦場になった。2週間後、飛び散った砲弾の破片で集合住宅は炎上。侵攻から半年がたった今も黒焦げの惨状はそのままだ。ビクトルさんは誰もいない園内を訪れ、片付けや花の手入れを続けている=8月17日