ロシアとウクライナでは軍事力に大きな差がありますが、ロシア軍の苦戦が伝えられています。

戦力はどれくらい違いますか。

侵攻前の2021年国防予算はロシアの458億ドル(約5兆8千億円)に対し、ウクライナは42億ドル余り。総兵力はそれぞれ約90万人と約19万人です。予算は10倍超、兵力で4倍超の差があることになります。


持っている兵器も大きく違いますよね。

戦車など装甲戦闘車両はロシアが約1万5800両で、約3300両のウクライナの5倍近く。航空機では10倍の差があり、ウクライナにない潜水艦をロシアは49隻持っています。

ウクライナ南東部マリウポリ郊外を走行する、ロシア側のものとみられる戦車=2022年3月20日(ロイター=共同)

苦戦の理由は。

米欧によるウクライナへの軍事支援が大きいです。米国だけで侵攻後の支援は計34億ドルに上り、各国が兵器や装備品を供給しています。

ロシア軍の首都侵攻を防ぐため、ウクライナ軍によって破壊されたとされる橋=2022年4月15日、ウクライナ・キーウ近郊イルピン(共同)

どんな兵器があるのですか。

最新鋭無人機や戦車などさまざまです。携帯型の対戦車ミサイル「ジャベリン」は、装甲の薄い上部を攻撃でき首都防衛で重要な役割を果たしました。今後想定されるウクライナ東部での大規模地上戦に向け、各国が支援を拡大する構えです。

ウクライナ首都キーウ北方で、対戦車ミサイル「ジャベリン」を運ぶ兵士=2022年3月(ロイター=共同)

2022年4月22日紙面配信