ア
- アドバンテージ
- 反則があっても相手側に有利になった場合は、レフェリーの判断によってプレーが続行される。
- アンコンテストスクラム
- 負傷や退場などでFW第1列の選手が出せなくなった場合に押し合わずに組むスクラム。
- アンストラクチャー
- 陣形が整っていない状態。守備組織が崩れているため、攻撃側は攻めやすい。攻撃は個々の判断が重要になる。
- ウェブ・エリス杯
- ワールドカップの優勝杯。英国の都市、ラグビーで1823年にルールを破ってボールを持って走ったとされる学生の名前に由来する。
- オフサイド
- ボール保持者より前にいる味方選手はプレーできない。重い反則でペナルティーが科される。
- オフロードパス
- タックルを受けながら、上半身や腕力を生かしてパスをつなぐプレー。通ればチャンスが広がることが多い。
ラグビーW杯日本大会で優勝し、大喜びの南アフリカの選手ら。中央左はウェブ・エリス・カップを掲げたコリシ主将、同右はラマポーザ大統領=2019年11月2日、横浜市の日産スタジアム
カ
- カンペイ
- 約半世紀前に日本が開発した画期的な作戦。当時は守備にほぼ専念していたFBをライン攻撃に参加させるプレーで、長野・菅平(すがだいら)高原で練り上げられたことから菅平を音読みにしたカンペイを作戦名にした。
- キックパス
- 守備の裏や外側へキックでボールを送るプレー。タイミングが合えば一気にトライを狙える。
- キャップ
- 国・地域の代表戦「テストマッチ」の出場回数を表す単位。帽子(キャップ)を贈った英国の習慣に由来し、日本協会は代表ジャージーの色に合わせた赤白の帽子を初出場選手に渡す。
- グラウンディング
- インゴールでボールを押さえること。攻撃側が押さえればトライとなり、グラウンディングできなければ攻撃側の5メートルスクラムで再開になる。
- コラプシング
- スクラムやモールを故意に崩す行為。危険を伴うこともあるためペナルティーとなる。
ラグビーW杯日本大会1次リーグ日本―スコットランド前半、キックパスを出す田村優(左)=2019年10月13日
サ
- ジャッカル
- タックルで倒された相手選手からボールを奪うプレー。強豪チームのFW第3列には、このプレーを得意とする選手が多い。
- シンビン
- 悪質な反則や危険な行為をした選手に対する10分間の退場。英語で「罪の箱」の意味。
- スクラム
- 軽微な反則などでプレーを再開するときに、双方のFWが組み合うこと。通常は1チーム8人で組む。
- スローフォワード
- ボールを前に投げたり、パスしたりすること。相手ボールのスクラムで試合を再開する。
2019年のラグビーW杯日本大会のアイルランド戦で、スクラムを組む日本代表(右側)=2019年9月、静岡スタジアム
タ
- ターンオーバー
- ボール争奪戦などで守備側がボールを奪うこと。攻守が入れ替わり、すぐに守備組織が整わないため攻撃の好機になる。
- ドロップゴール
- インプレー中にボールを地面へ落とし、跳ね返りを蹴るドロップキックによる得点方法。
オーストラリア戦の後半、ドロップゴールを決めるウェールズのパッチェル(22)=2019年9月29日、味の素スタジアム
ナ
- 認定トライ
- 相手の反則がなければトライになったとレフェリーが判断した場合、7点が与えられる。
- ノックオン
- ボールを前に落とすこと。相手ボールのスクラムで試合を再開する。
- ノットリリースザボール
- タックル後、ボールを放さないこと。相手チームにペナルティーキック(PK)が与えられる。
- ノットロールアウェー
- タックルした選手、された選手などが横たわったままボールが出るのを妨げること。相手チームにペナルティーキック(PK)が与えられる。
ラグビーのテストマッチ日本―フィジー前半、タックルを受けノックオンする松島(左下)=2023年8月5、秩父宮
ハ
- ハイタックル
- 相手の肩の線より上へのタックル。頭部や首への接触は危険なため、重い反則となる。
- ハイパント
- 陣地の前進を図る滞空時間の長いキック。空中戦を制し、ボールの再獲得を狙う。SHやSOが蹴る場合が多い。
- ハンド
- ラックの成立後に手を使ったり、倒れた後に手を使ったりすること。相手チームにペナルティーキック(PK)が与えられる。
- フェーズ
- ボールを再獲得し、攻撃を続けた回数。3回なら3次攻撃ともいう。強豪の対戦では20回以上重ねることもある。
- ブレークダウン
- ボールの争奪戦。地面のボールを奪い合うラックやボールを持った状態で争うモールの総称。
- ペナルティー
- 重い反則。攻撃側は/(1)/3点の入るPG/(2)/タッチに蹴ってラインアウト/(3)/スクラム/(3)/軽く蹴って攻撃開始―を選択する。
- 防御の戦術
- ラインをそろえて素早く前に出るシャロー(浅い)や横にずれるドリフト防御などがある。外への展開を阻むため、外側を前に出す防御もある。
- ボーナス点
- 1次リーグでは勝敗にかかわらず4トライ以上を挙げた場合と、7点差以内の敗戦にボーナス点1が入る。
- ホールディング
- タックル後、相手をつかんだまま放さないこと。相手チームにペナルティーキック(PK)が与えられる。
ラグビーW杯準々決勝ウェールズ―フランス前半、ウェールズのモリアーティ(左)にハイタックルを受けるフランスのフィクー。モリアーティはイエローカードを受ける=2019年10月20日、昭和電工ドーム大分
マ
- モール
- ボールを持った選手を含め、両チームの少なくとも3人以上が立ったまま組み合っている状態。ラインアウトからトライを狙う場合などに用いられる。一方、地面にあるボールを争奪するため密集となる状態をラックという。
ラグビー日本代表の合宿でモールの練習をする選手たち=2022年6月15日、宮崎市
ラ
- ラインアウト
- タッチラインの外にボールが出たときに、ボールの投入により競技を再開する方法の一つ。
- レッドカード
- 悪質な反則をした選手に提示され、即時退場となる。チームは試合終了まで退場者を欠いた不利な状態で戦う。
ラグビーW杯日本大会1次リーグウェールズ―ジョージア後半、ラインアウトでボールを競り合うウェールズ(右側)とジョージアの選手=2019年9月23、豊田スタジアム
他
- TMO
- テレビジョンマッチオフィシャルの略。微妙なプレーを映像で確認し、判定を補助する。