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大技から鮮やかに表彰台 16歳中田「最高だった」

 男子フリーの演技を終え、ガッツポーズする中田璃士=東和薬品ラクタブドーム

 怖いもの知らずの16歳、中田が会場を大いに沸かせた。大技の4回転ループから始まるフリーを鮮やかにまとめ上げ、ジュニアでは2019年大会の鍵山以来となる表彰台に立った。自己ベストを大きく上回る内容で滑り切ると「最高だった」と気持ち良さそうに氷上で大の字になった。

 SP2位で「このチャンスを絶対に逃さない」とリンクへ。父の誠人コーチも現役時代に滑った映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の楽曲に乗り、冒頭からギア全開だった。4回転トーループやトリプルアクセル(3回転半)などのジャンプを着氷するたびに力強く右拳を握り、勢いは最後まで衰えなかった。

 年齢制限で2026年冬季五輪にも出場できないが、堂々と次世代のエース候補に名乗りを上げた。今月上旬のジュニアGPファイナルは3位。2連覇を逃した悔しさで涙をこぼし「リベンジする」と誓った大会で力の限りを尽くした。(藤原慎)