鍵山は「1㍉たりとも弱い部分を見せてはいけない」と精神面に重きを置く。今季はジャンプで大きなミスが目立ち、コストナー・コーチの助言を参考に自信を持つことを意識してきたという。「自分ならできる、という思いを練習からしっかりとつくれている」と柔和な表情で話した。
11月のGP第5戦は優勝したもののフリー5位と失速。ファイナルは得意なはずの4回転サルコーが乱調だった。この日は安定感が光り、フリーで課題の4回転フリップも続けて着氷。「緊張している中で、いかに技術を出せるかが大事」と練習通りの滑りを目指す。
昨年の2位を上回れば、1993年に3連覇した正和(まさかず)コーチに続く父子優勝となる。長らく優勝を分け合ってきた羽生結弦(はにゅう・ゆづる)と宇野昌磨(うの・しょうま)は引退。「納得のいく演技をした上で金メダルを」と新エースのプライドを懸ける。