フィギュアスケートの全日本選手権は世界選手権(来年3月・米ボストン)代表最終選考会を兼ねて20日に大阪府の東和薬品ラクタブドームで開幕する。女子は坂本花織(さかもと・かおり)(シスメックス)が2017年の宮原知子(みやはら・さとこ)以来となる4連覇を狙う。過去3年は2位に大差の圧勝だったが、今月のグランプリ(GP)ファイナルは副鼻腔(びくう)炎の影響もあって日本勢2番手の3位。若手が台頭し、気を抜けない戦いになりそうだ。
対抗馬は19歳の千葉百音(ちば・もね)(木下アカデミー)と16歳の島田麻央(しまだ・まお)(木下グループ)。昨年2位で初代表に選ばれた千葉は、今季もGP2戦で自己最高2位、初進出のファイナルで坂本を上回る2位と安定感が際立つ。昨年3位の島田はフリーにトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と4回転トーループの大技二つを跳び、今季の自己最高得点は坂本に次ぐ世界2位。ジュニア選手の制覇なら21年ぶりの快挙となる。
ファイナルに進出した樋口新葉(ひぐち・わかば)(ノエビア)吉田陽菜(よしだ・はな)(木下アカデミー)松生理乃(まついけ・りの)(中京大)も3枠の代表争いに加わりそう。1枠のアイスダンスは吉田唄菜(よしだ・うたな)、森田真沙也(もりた・まさや)組(木下アカデミー)が田中梓沙(たなか・あずさ)、西山真瑚(にしやま・しんご)組(オリエンタルバイオ)をリードする。(三村)