フィギュアスケートの元世界王者、高橋大輔さんが制作面を総指揮したアイスショー「滑走屋」が8日、広島市のひろしんビッグウェーブで開幕した。高橋さんは午前11時からの第1回公演を終え、氷上で「ここに来るまで、なかなかハードな稽古をしてまいりまして、皆さんの前で演技することをすごく楽しみにしておりました。キャスト、スタッフ一同、今日を迎えることができて本当にうれしく思っております」とあいさつした。
昨年2月の初演(福岡市)に続く開催で、8、9日に計6公演を行う。テレビアニメ「メダリスト」で主人公の結束いのり役を演じる声優の春瀬なつみさんが、滑走屋の応援団長として場内アナウンスを担当した。
圧巻の75分間、新メンバー融合で「バージョンアップ、完成形」
選曲やメインのスケーターに大きな変更はないものの(山本草太のみ今回は不参加)、7日のリハーサル公開では「ほとんどバージョンアップしている」と進化をアピール。高橋さんが国内の大会を視察して選抜したアンサンブルスケーターが新たに6人加わり、総勢26人による演技は前回からパワーアップした。「再演ながら完成形というくらい一層深い内容になっている」と自信を示していた通りの、圧巻の75分間だった。
昨年は体調不良で参加を取りやめた島田高志郎(木下グループ)が出演を果たし、ソロナンバーも披露した。初参加の大中惟吹(東洋大)は「滑走屋」が人生初のアイスショーだと明らかにし「合宿とかで先輩たちの動きを見てレベルの違いを実感したんですけど、置いていかれないようにというか、今の自分では駄目だなと思ってめちゃくちゃ頑張りました」。櫛田育良(木下アカデミー)も「滑走屋は本当に出たかったショーなので、選んでいただけて本当にうれしかったです。合宿に合流した時は本当に全然分からなくて、先輩の方々に助けてもらいながらいろいろ頑張りました」と感謝を述べた。
2年連続でアンサンブルスケーターに選ばれた大島光翔(明大)は「今回初めてだった6人の選手が本当に、すごい勢いで、僕たちを追い越す勢いで練習に取り組んでいて(当初は)僕たちが助けなきゃという気持ちで臨んだんですけど、むしろその逆で、1年目の(選手たちの)練習の姿勢、取り組みに引っ張られて、ここまで滑走屋は完成したと思います」と相乗効果を口にする。高橋さんは「残り5公演やってまいりますので、もう1度見に来てくださる方は、またここからの進化を楽しんでいただいて、今日来てくださった方、楽しんで帰っていただけてたらうれしいなと思います」と締めくくった。

第1回公演後のあいさつ全文は以下の通り。
高橋大輔さん
「みなさん、こんにちはー。滑走屋2025年、開幕いたしました。初日の1回目に、こんなにもたくさんのお客さんに集まっていただき、本当にありがとうございます。ここにくるまでね、なかなかハードな(笑)稽古をしてまいりまして、皆さんの前で本日演技することをすごく楽しみにしておりました。キャスト、スタッフ一同、今日を迎えることができて本当にうれしく思っております。ありがとうございます」
「ここから、あと何公演ですか?5公演、あと5公演ね、精一杯頑張っていきたいと思います。今回ね、再演という形なんですけど、プラスで6名新しいスケーターが集まってくれて総勢26人でやらせていただいております。この量のスケーターがリンクの中で動くのは、なかなかないんじゃないでしょうか、と思うんですけど、スケーターに何人かお話を聞いてみたいと思います。誰にしようかな、そうだな、まずは先輩の、はい」(大島光翔にマイク渡す)
大島光翔「初参加組の練習姿勢、取り組みに引っ張られて、ここまで滑走屋は完成した」
大島光翔(明大)
「皆さん、滑走屋楽しんでいただけたでしょうか?(拍手起きる)正直、あ、2度目ましての方もいると思うんですけど、大島光翔と申します。(拍手)そうですね、あの、前回の滑走屋でアンサンブルとしてマイクを握らせていただいたので今回はないだろうと正直油断しておりまして、今マイクを渡されてとても緊張してます。僕はアンサンブルとして参加させていただいて、アンサンブルスケーターの方々と練習する機会がすごく多くて、2年目としてしっかりしなきゃなという思いもありつつ、1年目の今回初めてだった6人の選手たちが本当に、すごい勢いで2年目の僕たちを追い越す勢いで練習に取り組んでいて、僕たちが助けなきゃという気持ちで臨んだんですけど、むしろその逆で、1年目の(スケーターの)練習の姿勢、取り組みに引っ張られて、ここまで滑走屋、完成したと思います。長くなりましたが、あと5公演是非楽しんいただけたらと思います。よろしくお願いします!」

大中惟吹「初めてのアイスショー、今の自分では駄目だなと思ってめちゃくちゃ頑張った」
高橋さん「その新メンバーの中からいこうかな、誰にしようかな、よし。はい」(大中惟吹にマイク渡す)
大中惟吹(東洋大)
「あ、どうも、はじめまして。滑走屋新人の大中惟吹と言います。はじめまして。(拍手起きる)何言えばいいのか全く考えていなかったんですけど…。滑走屋が自分にとって初めてのアイスショーだったんですけども(温かい拍手が起きる)ありがとうございます。始まる前はものすごく緊張していて、合宿とかでも先輩たちの動きとかそういうのを見てレベルの違いを実感したんですけど、それに置いていかれないようにというか、今の自分では駄目だなと思ってめちゃくちゃ頑張りました。語彙力がないので、自分はここで…」

櫛田育良「滑走屋は本当に出たかったショー。選んでいただけて本当にうれしかった」
高橋さん「ありがとうございました。残り5公演もよろしくお願いします。これからコメント力も鍛えていきましょう、はは(笑)もう1人いいですか?
みんな向こう向いておいて、肩ポンポンするね」(櫛田育良をたたく)
櫛田育良(木下アカデミー)
「滑走屋初出演の櫛田育良です(拍手起きる)滑走屋は本当に出たかったショーなので、選んでいただけて本当にうれしかったです。最初、皆さんと合宿合流した時は本当に全然分からなくて、先輩の方々に助けてもらいながらいろいろ頑張りました。今回すごくいいスタートを切れたんじゃないかと思うので、残り5公演も頑張りたいと思います。終わりでーす」

高橋大輔さん「ここからの進化を楽しんで」
高橋さん「ということでね、このキャスト・スタッフで残り5公演やってまいりますので、もう1度見に来てくださる方は、またここからの進化を楽しんでいただいて、今日来てくださった方、楽しんで帰っていただけてたらうれしいなと思います。本当にありがとうございました。よかったら、また来てね~!」
