フィギュアスケート男子で世界選手権を2連覇し、昨年5月に現役引退を発表した宇野昌磨さん(27)が19日、自身が初めて企画プロデュースするアイスショー「Ice Brave」の記者会見に名古屋市内で出席し「出演する仲間も観客も、みんながいい時間だったと振り返ることができるショーにしたい」と抱負を語った。
ツアーは6月14、15日に愛知県長久手市の愛・地球博記念公園アイススケート場、21、22日に福岡市のオーヴィジョンアイスアリーナ福岡、7月12、13日に新潟市のMGC三菱ガス化学アイスアリーナで開催。3公演ずつの計9公演に、本田真凜さんや本郷理華さん、現役時代に師事したステファン・ランビエル氏らも出演する。
記者会見での質疑応答は次の通り。
―このアイスショーをしたいと思った経緯は。いつ頃から、どういったことがきっかけで思いが湧いてきたのか。
「『Ice Brave』に対して、ショーをつくり上げていくっていう熱量に関しては、僕は正直、だんだんとここまで入り込んだっていう感じで。最初は皆さんがつくってくださるっていうお話をいただいて、僕にもつくらせていただけるお話が来るなんて、すごくありがたいので、本当につくっていただけるのであれば、それに見合った内容にしたい、そして、いいものをつくりたいなっていう意思だったんですけど、いざ練習が始まったり、構想を考えたりし始めると、最初に、ちょっと偉い人に『6月まで時間が意外とあるようでないから、もう本当にこれだけに集中するぐらいの気持ちになっちゃうんだ』って言われて、そうなのかなって思ってたんですけど、実際本当にそのようになって、しかもそれがそうやらなきゃっていうよりも、自分自身がそうしたい、そうしなければ間に合わないって思うところまできているので、すごくそれはいいことだなと思いつつ、まずはこの機会を提供してくださった皆さまに感謝したいですし、だからこそ素晴らしいものを作りたいなと思っています」
―演目は過去に滑ったものが中心。過去のプログラムを練習していて、例えば何か新しい発見があったり、当時はそこまでだったけど、演目をすごく愛せるようになったとか、途中経緯があれば教えてください。
「はい。僕は本当にすごいことに気が付いて、自分が過去に納得できなかった演目とか、もうちょっといい演目にしたかったなって思っていたものがたくさんあったんですけど、だから自分にとって代表的なとか、これは自信持っていい作品ですって言えるものをつくりたいって思っていましたけど、過去のプログラムを見つめ直して、こうやって新しいものをつくって、自分が満足いくものにすれば、全てが自分にとって自信持って満足できる演目にできるんじゃないかなって思ったので、これはもう新しいショーで、それを目標としてスタートを切ったわけではないんですけど、結果的にすごいいい、自分にとってもうれしく、そしてやっぱり見てくださる人たちも思い出深いとも思いますし、でもやっぱり初めてこのショーに僕を見に来てくださる人たちにもいいものをお届けできるように、思い出深いだけのプログラムではなくて、完成度の高いプログラムをお見せできたらなと思っております」
―もしよろしければ、演目を一つ二つ、タイトルを教えていただきたいというのと、これ全て過去のプログラムとおっしゃいましたけど、それは競技会なのか、現役時代にエキシビションが滑ったものなのかっていうのをちょっと教えてもらえますでしょうか。
「曲名は言っていいんでしたっけ」
※関係者からOKが出る。
「二つぐらいか。いや、どうなんですかね。僕、アニメとか漫画とかでも、ネタバレされるよりやっぱり自分で見たいって思っちゃうんです。だから、今この(ユーチューブで)見てくれている3千人ぐらいの人には、中には『うわ、言われたくなかった』みたいな人がいるかもしれないので、ええ、やっぱりそこはお楽しみで、みたいな気持ちでいいのかなと僕は思いますけど」
―試合のプログラムでしょうか。
「これはエキシビションも含めております。でも、結構ショーで過去プロをお披露目するっていうことを何度かやらせていただいているんですけれども、でも、かたくなにやってこなかった演目も入れているので、もしその演目を楽しみにしてくださっている人たちがいるのであれば、それは僕もやっぱりこれだけたくさんの練習を満を持してやるのであればやりたいって思っているので、お楽しみにしていただけたらなと思っております」
―ゲストスケーターでステファン・ランビール・コーチも来られるってことですけれども、お互いプロという立場で、宇野さんが総合プロデュースするショーに来てくれるっていうところに対してどう思いますか。
「そうですね。すごくありがたいですね。大変じゃないですか、結構。やっぱり従来のショーとは違って、数日の練習で、自分の演目プラス、オープニング追加で2、3曲ではなく、もう丸々なので、全てが全部新しく覚えなければいけないアイスショーになってくると思うので、すごく大変だと思うんですけれども。(スイスの)シャンペリーから日本まで、シャンペリーはめっちゃ田舎なんで、めっちゃ遠いんですけど、大変な中、来てくださるということで、まあ本人にはね、もうちょっとたくさん頑張っていただいて、一緒に短期間ではありますけれども、仲間になれるように頑張らせます」
―先ほど、格好いい男子プログラムを制作中というお話だったんですけれども、ダンサーの方を振り付けに招かれているということなんですが、そのダンサーの方はどういうジャンルの方だったり、差し支えのない程度で教えていただけますか。
「はい。僕もね、たくさんそういう情報を解禁したいんですけれども、決して知らないとか分からないとかいう話ではないですけど、ちょっと内緒ということで、後日文章で回答させてもらうっていうことで大丈夫ですか。(周囲から笑い)。本当にもう、とても仲良くさせていただいて。あんまり失礼には当たりたくないですけれども、決して知らないわけではないです。でも、とても仲良しです」
