フィギュア男子で15歳の堀野伊織は、小5の冬に診断された「1型糖尿病」と向き合い、トップスケーターへの夢を追いかけている。今月上旬の全国中学校スケート大会では、13位だった昨年から成長を遂げて5位に入り「同じ病気で苦しんでいる方々にも勇気を与えられる選手になりたい」と目を輝かせた。
青森県八戸市出身。2010年バンクーバー五輪銅の高橋大輔さんの演技に魅了され、3歳で氷上に立った。練習の虫だったが、異常な喉の渇きや足のつりといった症状が出始め、病院を受診した。
1型糖尿病はインスリンが分泌されない病気で、食事前の注射が欠かせない。どれだけ気をつけても血糖値をコントロールできず、練習中に倒れることもあり「両親のサポートがなければできなかった」と感謝する。
練習は1日1~2時間と限られるが「本番を意識して集中して取り組んできた」。全身を大きく使った表現力が魅力で、フリーではトリプルアクセルも成功させた。
高校に進学する今春以降は4回転ジャンプの習得も目指す。「見ている方を楽しませるスケーターになりたい」