昨季の全日本ジュニア王者、中村俊介(19)=木下アカデミー=にとって、人生を変えた出会いがある。11年前の2014年4月。地元、名古屋市ガイシプラザで開催された「第11回名古屋フィギュアスケートフェスティバル(名フェス)」で、当時小学3年生だった中村は「花束スケーター」を務めた。

リンクに投げ込まれた花やプレゼントを拾い集める役割で、スポットライトを浴びることはない。それでも、憧れの選手と同じ時間、空間を共有できる機会に胸は躍った。

そんな興奮は、出演者と一緒にリンクを1周するフィナーレで最高潮に達する。手をつないでくれた人こそ、わずか1カ月半前にソチ冬季五輪で金メダルに輝いた羽生結弦だった。